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Vol.0013 「生活編」 〜NZでもできる手打ちうどん〜

習って来ました、「ほうとう」の作り方!今時のニュージーランド、カイコウラのスーパーにさえ「UDON」がありましたが、「移住したら、たまには本物っぽい手打ちもいいかなぁ〜〜」と思い、山梨疎開時代に徹底的に仕込まれたという東京生まれ、昭和ヒトケタの母直伝の作り方を先日の帰国の際に習ってきました。

「ほうとう」は分厚いきしめんのようなもので、小麦粉と水だけで打っていくカンタンなものです。かぼちゃやざく切りのネギなど盛りだくさんの野菜を赤味噌たっぷりの鍋焼きにしてアツアツをいただきます。実家では母が関東風な真っ黒醤油一本槍な人だったので、私は結婚するまで味噌ラーメンというものを食べたことがなかったほどですが、さすがに「ほうとう」だけは味噌味でした。

誰でも作れるのでレシピをご紹介します。これから寒くなるNZで熱い鍋焼きを是非どうぞ。普通の鍋で作っても全然構わないし、打ってから長く寝かせる必要がないのですぐ食べられます。試したことはないですが熱盛りにして歯ごたえを楽しむのも良さそうです。

「みこと母風ほうとうの作り方」5〜6人分 所要時間:1時間ぐらい(寝かし時間15分の場合)  用意するもの:麺棒、小麦粉一袋(1キロ入り、実際に使うのは700gぐらい)、塩小さじ1杯、水200cc、うすい布(あればガーゼ、なければハンカチでも)、野菜はかぼちゃ、にんじん、白菜、きのこ類、ねぎ、ほうれん草など何でも可。

@塩を混ぜた小麦粉500g(残りは打ち粉に使います)を木のテーブルの上に小山のように盛ります(木は水を吸うので一番いいのですが、なければ安定した広い平らなところならどこでも可)

A 真ん中を凹ませて穴をあけ噴火口のようにして100 ccの水をゆっくり加えていきます。様子を見ながら全部で150〜200 cc入れますが、かなりボロボロな感じで。あまり水分が多いとベタベタしてしまい延ばせなくなります。

B 噴火口の周りを内側に崩すようにして粉を水とまぶしてこねていきます。ベタつく面でテーブルに残っている粉をくっつけるようにして粉がなくなるまで繰り返します。ボロボロ、パサパサの表面を親指で織り込むように丸く、丸くこねていきます。

C 表面のボロボロがとれてある程度なめらかになってきたら、丸くして軽く湿らせた薄布をかぶせます。そのまま2時間くらい寝かせるのが理想だそうですが、時間がなければ15分でも可。(なんとアバウトな・・・・。私はこういう親に育てられました) 寝かせ終わったらいよいよ打ち始めます。(この間に野菜をざく切りに切っておきましょう)

D テーブルの上に残りの小麦粉を少量広げ、打ち粉をします。麺を打つ時にくっつかなくさせるためです。とにかくくっつかないようにさせるのがコツ。なので途中、生地や麺棒、テーブルにどんどん打ち粉をします。多めにすることが大切で、生地の表面だけでなく裏面にも絶えず打ち粉を。粉っぽいぐらいな方がちょうどいいです。

E ガーゼを外した生地をテーブルに置き、打ち粉をした麺棒で上から強く力を入れて潰します。少し楕円になったら麺棒を手前から奥に力いっぱい押して延ばしていきます。

F 厚さやコシを均等にするため、いったん延ばしたら生地の角度を90度変え縦横を反対にします。それを何度も繰り返し、どんどん丸く押し広げてピザ生地のように丸く延ばしていきます。広がって麺棒の幅が足りなくなったら左右2回に分けて延ばしても可。

G 最終的に厚さが均等に5mmぐらいになったら、一端を麺棒に乗せもう片方をテーブルにつけ、敷布団を畳む要領で手にした麺棒を揺らしながら、5cmぐらいの幅に畳んで行きます。この際も生地同士がくっつかないよう両面に打ち粉を。

H 畳み終わったら、端からたくあんを切るように上から軽く抑えては引くように切っていきます。本来かなり幅広なので1.5cm ぐらいがいいようです。切り終わったらざるや紙の上にくっつかないように広げて並べます。

I 1リットルぐらいの多めの水を沸騰させ、だしと硬めの野菜を入れ、軽く煮立ってきたら「ほうとう」も一緒に入れて煮ます。すべてに火が通ったら味噌も早めに入れしっかり味をしみこませます。隠し味で醤油や酒を入れても。どんどん水を吸ってしまうので足りないようでしたら差し水をして下さい。全体がどろっとしてきたら出来上がり。七味や薬味のネギをたっぷりかけて召し上がれ。

う〜〜ん。書き出したらIまで来てしまい何だか面倒くさそうですが、麺さえ打てばあとはごった煮なので超カンタンです。麺を用意するのが30〜40分、煮込むのが20分くらいで1時間もあれば十分できます。名古屋の味噌煮込みうどん風に鶏肉や薄切りの豚を入れても美味しいです。きのこが合うのでNZのブラウンマッシュルームでも試してみて下さい。

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「マヨネーズ」  母は本来、山梨とは縁のない人でこの作り方がどの程度本物かはわかりませんが、とにかく美味しいので西蘭家ではこれで良しとしてます。山梨の人にはギョッとされことがあるかもしれませんが、あしからず。もっと本格的な作り方やお勧めの具がありましたら是非お教え下さい。一応手元の料理本で調べてみたらジャガイモ、ごぼう、大根もレシピに入ってました。でも、この本での分類は麺類ではなく、「主食兼用のボリューム鍋」となってます。えぇ、コレって鍋物なんですかぁ? 

西蘭みこと