「西蘭花通信」Vol.0653  生活編 〜実りの季節〜                 2014年1月2日

神棚からお供えを下ろす。お供えの品は米、塩、水の3種類。米は庭に撒いて遊びに来るスズメの朝ご飯に。水と塩は混ぜて塩水を作り、雑草防止のために通路の石畳の間に撒く―――お下がりの全てが再利用されます。

庭に出たついでに、パセリ、イタリアンパセリ、夏ならばミント、バジル、コリアンダーも摘み、オレンジやレモンをもいだり、落ちている時は拾います。お供えを新しくし、朝のお参り。慌しい時でも、目を閉じて心穏やかに過ごせる貴重なひと時です。

キッチンに戻ったら、いよいよ自分たちの用意です。まずはスムージー作り。摘んできたハーブ類に絞ったオレンジやレモンを足します。レモンは皮の4分の1か、疲れていたり陽をたくさん浴びた後なら半分ほどを加えます。残った種は冷凍庫に溜めて、マーマレード作りに使います。種からはペクチンがたくさん出るそうで、マーマレードのとろみをつけるのに役立つのです。こうしてレモンは丸々1個捨てる部分がありません。

他にニンジン、バナナ各1本、アボカド、キウイ、冬ならリンゴ、夏ならモモなど果物を2、3個、ホウレン草1、2本、セロリ、ショウガ、あればブロッコリーの茎(皮を剥いたもの)、カシューナッツ、ピスタチオ、アーモンド、ピーナッツ、クコなどナッツ類、マヌカハニー大さじ1、2杯、自家製カスピ海ヨーグルト、北海道産の貝化石を混ぜてミネラルウォーター化した水(我が家の飲み水は全てこれ)を加え、スティックミキサーでスムージーにします。ジューサーを使わないのは野菜や果実の繊維を少しでも残すためです。

さらに、その日の気分で黒ゴマ、杏仁、緑豆、黒豆、大豆などの粉末も追加するので、材料は軽く20種類を超えます。冬ならショウガ、黒ゴマ、ニンジンなど身体を温める成分を多めに摂り、ミントなど冷やすものは休みます。体調不良ならマヌカを増やし、疲れを感じればブラウンシュガーも足すなど、体調や季節に合わせて中身を微調整していきます。

こんなことを1年ほど続けてみました。スムージー以外のカスピ海ヨーグルトと貝化石の水は香港時代からなので、足掛け十数年続けています。神棚、庭、キッチンへと続く一連の流れは朝の習慣というよりも儀式として定着しつつあり、今後もずっと続きそうです。

医食同源を年々実感するようになり、40代後半は自分にとっての食の「適性」や「適量」を、手探りで探す期間でもありました。50代に入り、やっと身体と食とのバランスが取れてきたのを実感しています。食事1日2回。コーヒー1日1杯。炭酸水1日約1リットル。水は適宜。食事は牛肉とラムを完全にやめ、豚肉はごく少量。たんぱく質は魚、鶏肉、大豆類で補っています。野菜を多く摂り、玉子と油を控え、マーガリンは完全にやめました。

こんな食生活に落ち着いた結果、ランニング+ガーデニングで身体を使って活動的に過ごしても、仕事部屋にこもって1日中頭脳労働で過ごしても、ちょうどいい塩梅になりました。体重は60kgから2年半かけて4、5kg落ち、55〜56kg。特にダイエットをしたわけではないので(もともと食は1日2食でした)、「落とした」というよりも結果的に「落ちた」といった方がいいでしょう。

それよりも、消化酵素を活かした食べ合わせに務め、野菜(できたら生野菜)→たんぱく質→炭水化物(その時点でお腹がいっぱいで必要を感じなければ抜く)という、食べる順番を守ったことの効果の方が高いように感じます。あとは身体のむくみに注意し、リンパマッサージなどで余分な水分をこまめに流すことも効果を上げていると思います。

年齢的なこともあり、体重よりも筋肉量の減少に目を光らせていて、現在の体重では筋肉が39kgを大きく下回ることがないよう、身体を動かすことにも力を入れています。長年愛用しているタニタの「インナースキャン」によれば、今のところは体脂肪25%、内臓脂肪5%、骨量2.5kgというのが平均的な数字で、体内年齢は30歳前後です。

自分の中では、体内年齢が28歳以下なら五段階評価で「5」、29歳「4」、30歳「3」、31歳は赤点の「2」とし、32歳以上は走るか歩くかで調整します。これは努力目標で無理はしません。あえて目標で自分を縛らなくても、タイミングや体調が合えば、自分から進んですることを信じています。この辺の自分への信頼も年々培われてきたように思います。

(元旦に就寝する前に体重計に載ったら、体内年齢27歳と出ました。数字を見て自分のラッキーナンバーが「2」と「7」であるのを思い出し、嬉しくなりました。筋肉量40kgを維持できると、この数字が維持できるのですが・・・・→)

こうした小さな小さな事を丁寧に積み上げて1日を作り上げ、それを飽くことなく繰り返しては日々の生活としています。その静かさや心の平安の中で、オーラや丹光(目を閉じていても見える紫や赤の光)が見えるようになり、少しずつ生命の神秘に近づきつつあるのを感じています。仕事や子育てに奮闘していた頃には想像でしかなかった暮らしが現実のものとなり、人生がいよいよ実りの季節に差し掛かってきたのを実感しています。

===========================================================================
「マヨネーズ」

今まで長い間、「健康第一」と口では言いながら、健康を担保に時間を前借りし、どれだけ無茶をしてきたことか(笑) 

子育て世代の働く母親というものは、暴走機関車になって突っ走り、キャタピラをはいてブルドーザーになって現実の凸凹を一気に均し、巨大ダンプカーになって感情の諸々も含め、どっさりいろんなものを捨てに行きと、大型免許がないとやってられませんでした。でも、その本気の投資はいつの日かたっぷり金利をつけて満期を迎えます。なりふり構わず真剣に生きた時代からのお年玉です(笑)

西蘭みこと 

ホームへ