「西蘭花通信」Vol.0535   生活編   〜走る人体実験:貯筋と借筋〜           2011年5月4日

「走る人体実験」シリーズ、5年ぶりの更新です。(不定期でつづく)と締め括っていたものの、「いくらなんでも不定期すぎだろっ!」と自分でツっこみたくなりますが(笑)、まぁ、超マイペースな「西蘭花通信」、そこのところはご勘弁を。

44歳の誕生日から始めたご近所ランも、49歳になった今年で丸5年を迎えました。その間、引っ越し、猫の介護、1年半前には左股関節の外側をどうかしてしまい、何ヶ月も走れないときもありました。理由もないまま頓挫したこともありましたが、けっきょくまた走り始め、その繰り返しで今日まで来ました。

この中で学んだことは、続けることの大切さです。「継続は力なり」を座右の銘としてきましたが、こと自分の身体となると、その言葉を噛みしめる思いです。いくつになっても、どんな状態であっても、動かし、労わり、慈しんであげれば身体は必ず応えてくれます。何があっても続けることが大事なのだと、自分の身体に教えられました。

股関節を故障したときは歩くことも難儀で、
「もう走れないんだろうか?」
と落ち込む日もありましたが、「歩けないけど走れる!」と気付き、自分の思いつきに身体が応えてくれたときには涙がにじみました。(この話は「歩けないなら走ろう」でどうぞ) 最近では一歩踏み込んで、自分の身体を「信じる」ことも学びつつあります。

先月4月は2週間の秋休みもあり3回旅行に出かけ、例年よりも雨が多かったこともあって、2回ほど走って終わってしまいました。秋休みでヨガ教室も休みとなり、旅先で歩いた以外、身体を動かさずじまいでした。その結果なのか、走っていればほとんど変わらないはずの体脂肪や体内脂肪がじわじわと上がり、黄色信号が灯りました。

気温も下がってきています。鳥も動物も目に見えてふっくらし、これからの厳しい季節に向けて脂肪を溜め込む季節の到来です。人間とて動物、暖を取るために自然に食欲が増し、脂肪を溜めていく時期なのでしょう。(この話は「走る人体実験:秋妻・夏妻」でも)待ってましたとばかりに店頭には旬の食材が並び、「自然は実に上手くできている」と納得することしきり。

しかし、外で暮らしているわけではないし、服や暖房で暖も取れるわけですから、動物のように脂肪を溜めても百害あって一利なし。じわじわ上昇してくる脂肪を放置することはできません。5月に入り心機一転、初日から再び走り始めました。
1日目40分+15分のウォーキング 
2日目40分 
3日目35分 
しばらくは毎回30分をメドに、ゆっくり確実に落とすべきものを落としていこうと思います。
      (最近よく行っている水上遊歩道。左手の湖を一周します→)


思うに、身体を動かして得る筋肉は「貯筋」なのだと。貯金と同じで本人が溜めるしかないものです。買ってくることも、他人からもらうこともできません。筋肉は30歳ごろをピークに生涯を通じて減少してくるものだそうです。そうは言っても30、40代で筋力の衰えを実感することはそうないでしょう。しかし、「冷え」は確実にやってくると思います。

元気な温かい筋肉に守られていた臓器はその覆いを失うにつれ、次第に冷えていきます。冷えれば自然に機能が低下します。女性によくある便秘はその典型でしょう。同じ量を消化するのに時間がかかり、その分臓器への負担が増し、本来とっとと排出すべき老廃物が身体に留まり、ガスを発生させ、肌荒れなどの症状となって問題を起こします。

では、勝手に付く脂肪はなにか?これは「借筋」ではないかと。失われていく筋肉に代わって臓器が冷えないように、努力なしで身体がどんどん増やしてくれる便利なもの。しかし、お手軽な分リスクも高い代物です。特に肝脂肪など内臓脂肪は恐ろしい存在です。借金同様、そのツケは小さくありません。それなしでやっていけなくなると、かなりマズいです。借金も借筋も、
「減らそうと思えば減らせるけど、今は忙しいから後で」
と、先延ばしにしていると・・・・・

50も目前となると、脂肪なんて面白いように付きます。1日ほぼ2食、菜食中心で、お酒も飲まず、スイーツもほとんど食べず、外食も限られているのにこれですから、この年齢になると食事だけでは脂肪をコントロールできないことを痛感します。身体をまめに動かし、借筋を貯筋に置き換えていくしかないようです。筋肉は7割が下半身に集中しているそうで、走りながら溜め育てていきたいと思います。
(再び不定期でつづく)

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「マヨネーズ」

何度かのブレイクを経験してわかったことは、
「簡単に付いたものは簡単に落ちる」
ということです。1、2ヶ月のブレイクであれば挽回はそう難しくありません。問題はそれが長期化し、脂肪が根雪のようにしっかりがっちり身体の一部になってしまうことです。それでも身体は応えてくれますから、コツコツがんばれば根雪も溶かせるはず。

股関節の痛みはヨガを通じてゆっくりゆ〜っくり股関節の柔軟性を上げることで、ずい分改善してきた気がします。左側が高くて不恰好ですが胡坐もかけるようになりました。時間をかければもっとよくなることでしょう。今年に入ってからは積極的にブッシュ・ウォークも楽しめるようになりました。自分の身体を信じて引き続きがんばります。

西蘭みこと 

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