「西蘭花通信」Vol.0483  生活編  〜ミコト・ザ・アームストロング:愛しの脂肪〜   2009年6月6日

昨年9、10月の香港・日本への里帰りを前に、「夏服を着るから」と真冬のニュージーランドで始めた二の腕のマッサージ。軽い気持ちで始めたもののすぐに効果が表れ、目に見えてほっそりしてきました。同時になぜだか体調が悪化してしまい、その後風邪のような症状に1ヵ月半も苦しむことになりました。

(ベットからそのまま空港に向ったようなものっだったのに、香港に着くやピンピンしていました→)

季節はいつしか春になり、日中ならシャツ1枚で過ごせる陽気でも、私だけ何枚も着込み、首周りがスースーして家の中でもスカーフが手放せませんでした。しかし、高熱が出るわけではなく、ウイルスと闘うための発熱がないところを見ると風邪ではなさそうです。咳、鼻詰まり、痰はあっても、節々の痛みはありません。風邪薬も効きていないようでした。

寝るときはもっと不思議でした。たくさん布団を掛けても寒気が止まらず、仰向けにしか寝られませんでした。横向きになると背中が寒くて眠れないのです。日本で言えば3月の気候、これはどう考えても尋常なことではありません。
「おかしい!絶対におかしい。」
普段から非常に健康体のため、変化は顕著でした。

ひとつだけ心当たりがあったのは、腕のマッサージでした。移住してくるまで20年近く中華圏で暮らした私は、周りから常々「身体を冷やすこと」の怖さを説かれてきました。それまでその怖さを実感したことはありませんでしたが、説明の付かない寒気は「冷え」以外に考えられませんでした。気温を越えたなにかでした。

しかも、その「冷え」が上半身に集中しているのです。特に背中と肩が寒く、咳や鼻詰まり、胸のゼロゼロが治らないのもデコルテ部分が冷えているのでしょう。温かいベッドの中で自分の身体を触ってみると、二の腕の外側から肘にかけて、バストそのもの、下半身ではお臍の真下、お尻と足の境目辺りが他の部分より冷たいのがわかります。どこも脂肪の厚い部分です。そのうち二の腕だけは、マッサージで脂肪を落としているところでした。

私の知る限り、東洋医学での健康法は「身体を温める」ことがすべての基本です。それも暖房を効かせたり厚着をしたりして温めるのではなく、身体を温める陽性食品を摂取し、身体を適度に動かし、関節や筋を柔軟に保ち、常に内側から温めておくことを指します。軽くエンジンのかかった状態を維持しておくとでも言いましょうか。新陳代謝を高め、老廃物は一刻も早く外に出し、新鮮な空気、水分、食物を摂り、燃費の高い、走行距離の長い身体を維持する――、それが東洋的な健康であり長寿の秘訣と理解しています。

身体が温かく、体温が高めだと抵抗力が上がり、そう簡単に病気にならない体質になるようです。風邪を引いたときに熱が出てウイルスと闘うのと同じ原理です。数々の健康書で有名な石原結實医師の本でも、「1℃体温が低下すると免疫力は30%以上低下する」とあります。つまり体温が上がれば免疫力も上がるというわけです。小さな子どもや動物の体温が高いのも、同じ理由でしょう。弱い身を守り生き残るためには、高い体温が必要なのです。

しかし、もうひとつ大切な「身体を温める」ものを忘れていました。それは脂肪です。「夏服を着るから」と軽い気持ちで落としてしまった二の腕の脂肪は、必要だからこそそこについていたのです。脂肪は冷えて弱った臓器をそれ以上冷やさないための、服のような働きをしているそうです。臓器の冷えは添加物、冷たい物、陰性食品の摂りすぎ、過食、疲労、ストレス、病気などさまざなま原因で起こりますが、脂肪はそれ以上機能を悪化させないよう、臓器を温め守っているそうです。

私は元々気管支があまり丈夫ではありません。人間ドックで指摘を受けるようなものではないのですが、咳き込むとなかなか止まらず、風邪をこじらせると必ず喉にきます。お腹の脂肪が子宮や腸を守っていることは漠然と意識していたものの、二の腕もなにかを守っていたとは、問題が起きて初めて気が付きました。守られていたのは耳鼻咽喉丸々一式だったのでしょう。寒気や諸症状がそこに集中していたのもうなづけます。

病み上がりだったにもかかわらず香港に着いたとたんピンピンしていたのは、ゆうに30度を越える 気温の高さに助けられ、臓器も含めて一気に身体が温まったからだと思います。変化を目の当たりにして事の重大さに気付き、香港に着いてからは腕のマッサージを止めてしまいました。10月初旬の日本もさほど寒くはなく、ここでも暖かさに救われました。

ダイエットの大敵として忌み嫌われる脂肪ですが、無理に落として初めてその大切さ、地味な仕事ぶりを知りました。弱っている部分をそっと覆って守ってくれていたのです。そう思うと、嫌うどころ愛しくさえ感じました。それを寒空の下、考えなしに引っぺがしてしまったのですから、臓器は悲鳴、私は寒気、身体の抵抗力は急低下・・・となってしまったようです。(つづく)

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「マヨネーズ」
陽性食品と陰性食品は奥が深いのでご興味があったらぜひ検索してみて下さい。関連ページがたくさん出てきます。

冬場に垢抜けたベアトップのドレス(冷え)を着て、
オサレなイタリアンで白ワイン(陰性)を片手に、
前菜のサラダ(陰性)、トマトソース(陰性)のパスタ(陰性)をいただき、
デザートにはクリーム(陰性)たっぷりのマンゴ(陰性)のスイーツと
エスプレッソ(陰性)を♪ 
なんて、東洋医学的には絶対にやってはいけない陰性デート?!

さらに体温35度台、便秘もしくはユルめのお腹、肌荒れ、大人ニキビや原因不明の発疹、生理不順、冷え性だったら要注意?!

西蘭みこと

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