「西蘭花通信」Vol.0465  生活編  〜離れの未来〜         2008年4月29日

「完成したのにまだ離れ〜 ┐(  ̄へ ̄)┌?」
と言われそうですが、ハイ、すみませんが、またいきます。

建設のためにやってきた工事関係者はゆうに50人を超えましたが、ほとんどの人から聞かれたのは、
「この部屋、どうすんだ?」
ということでした。バス・トイレ付きの約15畳の部屋を造ったはいいものの、 それをどうするのかと聞かれたら、 いつも言語明瞭な私も(意味不明瞭なことも多々ありますが。これじゃ日本の政治家><)、
むにゃむにゃむにゃ〜。

正直なところ、どうするのかは決めていないのです。前回の「西蘭家5ヵ年計画」でも言ったように、
「とにかくバス・トイレをもう1ヵ所!」
という切羽詰った希望と、
「いつかはゲストルームのある家に住みたい。」
という夢を一緒にかなえてしまったというのが本音で、それ以上のことは、
「造ってから考えよう。」
とかなり大雑把でした。子どもたちは興味津々ながら、どちらもまだ「ボクが!」と手を挙げて引っ越して行く勇気はなく、親にしても、電話とパソコンが欠かせない仕事柄、離れを仕事部屋にするのは不便でした。

そんな無目的なものをそれなりに大枚をはたいて造るとは、
「なんて暢気なヤツら!」
と思われたのか、ことのほか元本回収にはウルサい中華系の業者が9割を占めたこともあり(残り1割はキウイとタイ系)、みんなで私たちに代わり勝手に(!)知恵を絞ってくれました。全員が提案したのは、
「賃貸に出せ!」
でした。

(この業務用「竹馬」に大笑い。アメリカ製だそうです。塗装をする前の壁を平面にしているところ。彼らはタイ人の一群でした→)

「でもキッチンがないじゃない?」
と言うと、
「朝・夜はお前がメシを作って出すんだ。独立した部屋だし、交通至便だからこれで週280ドル(2万円超)は固いな。メシが旨けりゃ、300ドルでどうだ?」
「どうだ?」ってそんなぁ〜(((@@)))家族の炊事だけで目いっぱい、仕事がうんと立て込めばそれすら夫にバトンタッチの身。とてもじゃないけど無理!

「じゃ、庭にバーベキューセットを置いて、勝手に作ってもらえばいいじゃねーか。毎日バーベキューだ。キウイは好きだろ?これで週220ドル(2万円弱)だな。」
「いくら好きでも毎日は;_; それに流しもないし。雨の日や真冬でも外?」
と反論すると、
「ラドリールームにデカいシンクがあるだろ。洗いものはあそこでやりゃいい。雨?寒い?そんなこたぁ、テナントが考えりゃいいんだ。毎日、家で食うわけじゃねぇだろうし。」
う〜ん、かなり話が大雑把では?しかし、「外での調理」は場所により、本当にある話らしいです。

「賃貸に出せ!」の次に多かったのが、
「クラフトルーム?んなもん、いらねぇ。」
でした。まぁ、みんな人のものだと思って、言いたい放題┐(  ̄ー ̄)┌ 
「それよりもデカい部屋と続き間にして2部屋物件にして貸し出せ。2部屋なら家族もOKだ。ここはいい学区なのか?それで週300ドル(約2万5,000円)だな。」
キッチンがないのにどうやって家族が住むのよぉ? 

大胆かつ戦略的なのが建築士サリーの提案。
「オークランドは慢性的な家不足。いずれ規制が変わってこれぐらいの離れにもキッチンが付けられるようになるでしょう。そうなったら2階建てにしなさいよ!」
にっ、2階建て@@???

「外に通じてるクラフトルームをつぶして階段を付ければそこが玄関になるわ。上下で別々のテナントに貸して3部屋の2階とワンルームの1階を合わせたら、賃貸収入は週700ドル(6万円弱)はいくでしょ。私は最初からそのつもりで基礎工事も柱も2階建て用のにしてあるのよ!」
あっ、ありがと。でも、そんなこと頼んでないってば、サリー´▽`A 

私たちにとり周囲との調和を台無しにするような2階建て化はありえない話ですが、運用効率を追求するなら確かに優れた方法です。私たちの立ち話を聞いていた大工の1人は、
「いずれ子どもも出てくだろうから、そんときゃ、お前ら夫婦がこの離れに住んで、2階と母屋を貸せば週1000ドル(約8万円)だ。それと年金で、もう働かなくてもいいだろ?」
と横から茶々を入れてきました。老後にワンルーム?学生時代に戻れってTT?

さらにその上をいく、ご近所のキウイの提案。
「いっそクルマは路駐にしてガレージも部屋にすれば?これで完全な2棟だ。」
中華系以上に過激なご意見でした@@!

賃貸に出すつもりなら3月から貸せる状態にはあったのですが(市の認可と居住は関係がないので最終検査前でも住むことはできます)、どうも積極的になれない私たちはのらりくらり。いまだにベッドもない状態で(シーツと枕だけは買いましたが´ー`ゞ)、泊まったのは子どもとその友だちのみ。7月には香港時代に9年間一緒に暮したお手伝いさんを3週間ほど招待するつもりなので、彼女が最初の"公式ゲスト"(笑)になりそうです。

その後はごく短期で貸すことはあっても、基本的にはゲストルームとして家族で使い、母屋の改装の時には緊急避難所になりそうです。そのうち、子ども(多分、善)の部屋となるでしょうから、4畳半ほどしかない今の仕事部屋を善の部屋と2つに分ける可能性もありそうです。

引退した老後には夫婦でニュージーランド中をキャンピングカーで回る予定なので、その時には母屋を貸し出し、離れを自分たち用に残し、数ヶ月単位で旅に出るのも良さそうです。旅が終わったらまた母屋に住み、離れには孫を連れた子どもたちが遊びに来ているかも♪ 

みんなの夢と期待を一堂に集めた離れの未来は、明るいようです。

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「マヨネーズ」
前回の「西蘭家5ヵ年計画」を読んだ夫。
「5ヵ年計画だなんてソビエトかと思ったよ。キミは何でも勝手に決めて勝手にやるんだね。」
とブツブツ。(内心、「勝手にやってくれるのは大いに結構」と思ってるはず)

「デッキにスパだって?初耳だなぁ。」
とも。これは夫が友人宅で見てきて、
「あれはイイ。毎日デッキで風呂(!)入ってるんだって!」
と羨ましそうに言っていたのからヒントを得たんですが、なにか ̄ー ̄+?

西蘭みこと

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