「西蘭花通信」Vol.0447  生活編  〜西蘭家の3年〜          2007年8月4日

大変ご無沙汰しておりました。最近はいつもこんな書き出しで、自分の不甲斐なさにシュンとなりそうですが、ヘタれずに書き続けるとしましょう。移住して丸3年になりました。3年前の7月23日の夜行便で香港を離れ、朝起きたらニュージーランドでした。閑散として心なしか白っぽく霞んで見えたオークランド空港が、今でも忘れられません。あれが移住の原風景です。今年も移住3年目の様子を記録しておくことにします。
移住初日移住1年目2年目も記録はリンクからどうぞ)

【仕事】
移住1年目:「本当にやってみたい、長く続けられることをやろう」と慎重に慎重に事を進め、2人ともほぼ無職を通し、1年目の終わり近くに在宅業開始。2年目:思いがけず永住権も取れ、夫を中心に仕事を進め、私は頼まれ仕事を引き受けつつ、夫婦でミジンコ在宅業。ここまでは、ほぼ思い描いていた通りでした。しかし、3年目は様相が変わり、私の方がはるかに忙しくなってしまいました。ありがたいことに営業活動ゼロでも、紹介などでご縁のなかったところからも声がかかるようになりました。

「活動の場が広がったことにはきっと意味がある」
と信じて、今のところは、「これもご縁」と断らずに何でもお引き受けしています。仕事も翻訳、執筆、資料作成などいろいろで、内容も金融関連のお堅ぁ〜〜い用語が並ぶ、他の翻訳者がギブアップした契約書から(笑)、カル〜い読み物まで出たとこ勝負!最近は畜産関係の執筆も多く、「畜産に詳しくなって人気者になろう!(どこで
^^?)」と密かに企んでいるほど「動物全般、何でも来い!」な気分です。この辺も「断らない」産物かと。どこまで行けるかわかりませんが、仕事の大筋が固まるまで行けるところまで行ってみようと思っています。

【夫のラグビー・レフリー志願】
メルマガ「ラストリゾートと失楽園」にも書いたのですが、 夫が41歳にして突然、一大決心でラグビーのレフリーになりました。まだ1年生ですが、同期50人以上の出世頭の1人として(元サラリーマンの血が騒ぐ?)、血道をあげています。全員が借り出される土曜日以外の平日も、レフリー協会から要請があればバンバン笛を吹いています。

それ以外でも子どもの学校のラグビー大会、日本からのチームの親善試合とあれこれ引き受けては、週3試合は吹いています。まったく予期していなかった展開ですが、彼の夢であるアマチュア・ラグビーの最高峰「プレミア」(実際はプロも多数出場するクラブラグビーのリーグ戦)のレフリーとなることを、家族一丸となって応援していきたいと思っています。観るラグビーから吹くラグビーへ?

【マイホーム】
移住3年目に突入するタイミングで今の家に越してきて早1年。古い家ですがほぼ理想通りの、私たちにピッタリの家でした(理想の家についてはコチラでも)。引越しの翌日から、私に毎日の定期的な仕事が入ったことはまるで天の思し召しのようでした。「安定した収入と引き換えに、この家で何かをすべきなのね。」とはわかったものの、何をすべきかは「???」のまま。3年目はとりあえず仕事にまい進しましたが、4年目はもう少し余裕をもってこの家のためになにかをしたいと思っています。

【子ども】 
温は高校1年生(日本では中2)、善は小学6年生(同小5)となり、日本語補習校、クラブ活動との掛け持ちでそれぞれ忙しくしています。温は多感な時期を通過中でいろいろなことがありますが、誰でも十代にはいろいろなことがあったはず。「何であってもそこから学んで元を取れば、それは良い経験」と、親子でとことん話し合っては前へ前へ。善もいずれそんな時期に入ってくることでしょう。「子育つ期」(これに関してはコチラで) も長い佳境に入りました。

【生活・家事・猫】
毎年別項目だった【生活】【家事】が一緒になり、そこに【猫】まで入ってしまったことに、いかにこの辺が"いっしょくた"になっているかお察しいただけるかと><; 愛猫ピッピが悪性リンパ腫を再発してしまい、完全看護体制に入りました。(詳しくはピッピのブログで) ショックを乗り越え、今は1日でも長く家族揃った楽しい日が続くよう心を込めて世話をし、丁寧に丁寧に生きる努力をしています。

しかし、仕事が増えた分の家事へのしわ寄せは火を見るよりも明らかで、「時間って有限なのね〜」と、遠い目になりそうですが、夫のリリーフで毎回急場を救ってもらっています。子どもの耐性も相当つきました。私個人で3年目の目新しいところと言えば、週1回のチャリティーショップでのボランティア、子どもとの週2回の新聞配達です。ジョギングも続き、ヨガも再開と、身体を動かす傾向がますます進んでいます。 (ジョギングに関してはコチラから)

【今後】 

「何かの活動、仕事でもボランティアでも学習でも―― 目標を同じくする仲間と切磋琢磨しながら何かを成し遂げていきたい」と去年ここに書き、実際、ボランティアを始めました。しかし、「これでは足らない」という想いは今でも続いています。そうは言っても今の私には時間がなく、ここは細く長く関係を続けながら、いつか来るであろう転機に備えようと思っています。もっと社会に根を張りたい――。
夢にまで見てやってきたNZ。3年経っても夢は広がるばかりです。

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「マヨネーズ」
1年目は1周年を祝い友人たちと、2年目は引越し直後で段ボール箱に囲まれて家族と、3年目は善が蒸してくれた中華饅頭とココアのデザートで、私の仕事の合間に家族で立ったままお祝い><;・・・と、だんだんお粗末になる記念日の過ごし方。

善が機転を利かせてくれなかったら今年はどうなっていたか。来年はぜひ建て直したいです。ここも超不定期更新が続いていますが、これからも末永くよろしくお願いいたします。

西蘭みこと